みなさん一度は経験があるでしょう、目が覚めたら首が動かない、痛いというあれです。
少し痛いなという程度もあれば、かなりの痛さで首が動かず日常生活に支障をきたすということもあると思います。
寝違えの原因
寝違えの正確な原因を特定するのは患者様によって違うのですが、基本的には、睡眠時に不自然な姿勢でいたために、首の筋肉に負担をかけてしまったことが原因になります。
ではその不自然な姿勢になってしまう原因は何でしょう。
寝相が悪い
寝相というのは個人差が大きいかと思いますが、よく寝違えてしまうという方は、以下のように眠りに入る際に原因がある事が多いです。
- かなり疲れて倒れこむように寝てしまう
- 泥酔した状態で寝てしまう など
疲労していたり酔っていたりすると、変な姿勢で眠ってしまったり、寝返りを打つなどして姿勢を正すことが難しいため、そのまま起きるまで無理な負担を首にかけてしまいがちです。
枕の高さが合わない
睡眠の質には枕が大事とは言いますが、合わない高さの枕を使うことそれ自体が首に負担をかけてしまいます。
姿勢は良くても、寝ている間に枕のせいで首に負担がかかるということがあります。
頸椎の関節炎
寝違えには筋肉だけではなく頸椎に負担がかかったことが原因の場合もあります。
頸椎に関節炎が起きてしまうことで、首が痛む場合です。
診断
寝違えの診断としては他の病気と区別することです。
例えば手足にしびれがあるなどの神経系の症状がないか、レントゲンで観た際に骨の変形などがないかを確認します。
寝違えの場合には、首は痛くて動きませんが、神経や骨には異常がないので、これで診断します。
治療
大抵の場合には、寝違えは数時間か数日で改善されます。
ですので、安静にしておくというのが第一で、必ずしも医療機関へ行く必要もありません。
市販の湿布などを用いて痛みを改善することもできます。
しかし痛みが強い場合やなかなか治らないという場合には、学校や仕事、日常生活に大きく支障が出てしまいますので、整形外科を受診しましょう。
お薬での治療
治療として、内服や外服薬の処方があります。比較的早い痛みの改善が期待されます。
沈痛炎症効果のある湿布を処方してもらったり、神経ブロック注射という局所麻酔を使用することもできます。
徒手整復による治療
痛みをおこした組織(骨や関節、筋肉、筋膜 など)に 手技によるアプローチをくわえて治していく治療法です。
触診からレントゲンでは分からない小さな異常を確認し、手技によって元の状態へと戻すことで痛みを早期に回復することを狙います。徒手整復についてはこちらをご覧ください
治療を行ってもまだ痛みがとれないという場合には、他の病気が隠れていることが考えられます。
たかが寝違えといえど、油断は禁物です。痛みが辛いという場合には無理せず整形外科を受診しましょう。